営業資料

はじめて訪問するお客様への営業パターン(基本編)

まず、最初にここでいう「はじめて訪問する」というのは、飛び込み営業ではなく、何かしらアポイントメントされた後に訪問するケースを前提として話を進めます。

下記に訪問してから帰るまでのステップを5つに分けてみました。

人それぞれステップは違うと思いますが、今回はこれを基本にしたいと思います。


  • 第1ステップ:世間話で質問を2~3。最終武器は自分の話で相手を誘う。
  • 第2ステップ:共通項を見つけて関係を和らげる
  • 第3ステップ:“さっそくですが”の切り替えしを意識する
  • 第4ステップ:目標を確認し、ツールを使って話しを進める
  • 第5ステップ:宿題をつくって次に逢う約束をする

初対面の場合、大概は世間話から始まります。この世間話は重要で、”世間話ができるかどうかが基準”だと中堅企業人事部の方が断言しているぐらいです。


天気のこと、景気動向のこと、何でもいいのですが肝心なのは相手に喋ってもらうこと。

近所づきあいや趣味の集まりとは違いビジネスですから、相手は構えています。

この構えを和らげて扉を開かないと、いくら話しをしても聞いてくれません。


「そうなんです。その世間話がなかなかできないんです」

と、真剣に思っている人が多いようです。

私からすると、「いや、もう十分に話されてますし、ご冗談でしょう」と最初は思っていました。しかし、何人も同じ事を言うので、冗談ではないことに気づきました。


思えば、私も十数年前はそうでした。

すっかり年月とともになじんでしまい(図々しくなってしまい!?)忘れていました。


当時の自分を思い返すと、

  • ・質問されるのが怖い
  • ・世間話するだけのネタをもっていない
  • ・話の切り出しでどもってしまう、気にしてしまう。
  • ・よく喋る人だったらいいけど、無口な人だったらどうしよう?と不安

この中では当てはまる項目はありますか?

世間話が苦手な人にアドバイスをするとしたら、私なりのポイントは2つあります。


【1】相手に喋ってもらうよう仕向ける。聞き上手になる

【2】どんな相手にでも興味を持って質問を見つける(会社に対しても同じ)


相手に興味を持つと、相手からは嫌われることが少なくなります。

人との接し方はそれぞれですから、必ずしも当てはまるとは思いませんが、参考にして頂ければと思います。


<世間話からはじめるパターン>

自分:「はじめまして。私、○○と申します。どうぞ宜しくお願いいたします。」

相手:「どうぞ、おかけになってください」

自分:「失礼します」

相手:「今日は寒い一日ですね。昨日は少し暖かかったのに」※世間話

自分:「そうですね。でも、電車の中は暑くて汗かきました(笑)」※世間話

自分:「□□□□□?」※世間話の中で質問!

相手:「XXXXXX」

自分:「□□□□□?」※世間話の中で質問!

相手:「XXXXXX」

自分:「さっそくですが、お電話にてお話した件にて、今日は資料を持参いたしました。」

相手:「ええ、ではお伺いいたします。・・・・・」



【第2ステップ】


共通項を見つけ出すことです。たとえば、


「偶然ですね。私も同郷なのです(同じ地域に住んでいます)」

「実は、私も同じ趣味です」

「大学が関東でしたか。私もです」


という内容です。

経験があると思いますが、こういったプライベートな内容でお互い親近感が沸き、関係が深まるケースが多く見受けられます。


お互いの共通項があって親近感が沸くと、それは営業的には“まず1勝”です。

たとえ、提案する内容が受け入れられずビジネスに直接繋がらなかったとしても、次の機会への大きなステップになるからです。

たった1つの共通項をきっかけに、社外で食事など交流ができると、これは大きな財産になるケースがあります。私自身もこういったお付き合いの方々が何人かいます。(お互い1回もビジネスで繋がったことはない!と妙な自慢をします。笑)


【第3ステップ】


皆さんは“さっそくですが”、“それでは”などという、話の切替を行うフレーズを意識してますか?この切替のフレーズは、何気なく使うか意識して使うかによって随分違います。

なぜならば、このフレーズの力によって、”話を進める主導権”が変わるからです。

主導権がこちらにあれば、相手は「では、聞きますよ」という体制をとるので、こちらは自分のペースで話がしやすくなります。


このページの始めに、私は意識して使いましたが、覚えていますか?

「私もいちおう普通に使っていますよ。練習するほどでも...」と思っている人も多いと思いますが、この“フレーズの力”で次の話の結末まで決まる! といっても大げさではないと私は思うのです。


これからは、何回か意識して訓練してみてください。ビジネスだけでなく、家族の中でも友達の集まりの中でも試してください。きっと手ごたえを感じて頂けると思います。


【第4ステップ】


まずは、お互いの目標を確認します。


「より多くの集客なのか、それとも既存客の満足優先なのか」


「無難で確実なサービスなのか、少し冒険してでも目新しいサービスにするのか」


などです。ここはしっかりヒアリングする必要があります。

今までの経験ですが、「訪問する前の電話での話と、実際に聞いた話とでは大きく方向転換しているゾ!」と驚くことが何度かありました。こちらが勝手に目標を判断して話を進めると大変なことになりますので皆様もご注意ください。


目標が確認できると、今度は目標に至るプロセスの話です。


ここからが最も具体的で最も大事なところです。


サービス・商品の説明をして相手が誤解してしまってはどうしようもありません。

相手の顔を見て話をするだけでは限界があります。

特に男性に対して女性が好むもの、女性の感性などの話(または男女逆の場合)では誤解が誤解を生んで話がこんがらかってしまう場合があります。

皆さんも経験があると思います。

その場合に役立つのが、営業ツール(実際の道具・商品を含む)です。

営業ツールは多ければ多いほど持って損はありません。

営業ツールとしては、

  • 【1】サービスで使う道具(商品の場合は、実際の商品そのもの)
  • 【2】現場サービスでの写真(商品の場合は、使用されている場面写真)
  • 【3】サービス(商品)が理解できる簡単な図
  • 【4】サービス後のレビュー(商品の場合は使用レポートなど)
  • 【5】サービス前に配布するチラシ・パンフレット(商品の場合はカタログ)

が典型的です。

そのほかにも

  • 【6】サービスフロー図
  • 【7】サービスを行うための社会背景資料

などマーケティング要素のものがあれば説得力がぐんと上がります。


まず、【1】~【5】は揃えたいものです。しかし、すべて持ち歩くことはなかなかできないので、最低でも【1】,【2】は欲しいものです。


実際の使い方ですが、【1】として

  • ■サービスの内容を理解してもらう意味
  • ■実際に渡す(使う)ことを訴える意味

の2つの意味が込められるので、説得力が口頭だけよりも大きく増すはずです。


私は、パーソナルカラーという分野のセミナー営業もしているわけですが、パーソナルカラーというものを説明するのにいつも苦労していました。

そこで実際に使っている配布物を見せて話すと、相手の理解度が極度に上がるのです。

もともと説明するのが下手なほうなので、見せるものがあると大変助かりますし、相手がどう受け止めているかの目安にもなります。

また、実際に使う商品を仲介役とすれば、その仲介役を自分と相手の両方が話をしながら見つめることになります。そうすることで共通の意識が芽生えてサービスを実施しようと思ってくれる可能性が高くなります。


最後のステップ、つまり話の終わり方ですが、ここも肝心です。

話が少しそれますが、学生の頃を思い出してください。

先生が授業の最後に宿題の話をすると、みんな授業が終わりだと思って片付けをはじめませんでしたか?

この状況はビジネスでも同じだと気づきました。

相手に「では○○について、もう少し私のほうで調べて、また連絡させて頂きます」という台詞を繰り返すと、自然に話をまとめる方向に進み、相手の腰が浮いてきます。

私見かもしれませんが、皆さんも試してみてください。

また、宿題を持ち帰ることで、とても有利なことが1つ増えます。それは、次にアプローチする機会が約束できたということです。


以上、訪問した際の挨拶からプロセスを順に追ってポイントを説明しました。

必ずしもこの流れにはなりませんが、基本的なスタイルとして何度か練習してください。


「そもそも営業って?」で申し上げましたが、「営業=上手にしゃべること」

ではありません。上記の内容だけを聞くと「トークのコツ」になりますが、私はそういうことを伝えるつもりはありません。これは基本例です。

自分の中で基本スタイルを上記のように作って、それを何回か繰り返していくうちに「あ、これって話し方のコツになるのかな?」と自分で感じることなのです。

あまり営業トークというものに深追いせず、何が大事か(つまり利益を出すこと)をしっかり考え、意識して訓練することで、結果的にトークのコツらしきものを掴んでいくのだと思っています。


松尾和馬matsuo@fitin-color.jp


講師プロフィール
松尾和馬
松尾和馬
プログラマー・システムエンジニア技師として富士通関連の会社に勤務、のち知人と会社設立、会社役員として数年経験したのち独立する。
中小企業の情報分野の顧問サービスを展開、またカラー関係分野に携わり個人自営業としての経営・営業・広報の相談ごとを多く受ける。
資格としてはシステムアドミニストレーターを所持。
また、家族の経営する会社の経理業務を大学在学中に携わったため、資格はないが簿記・経理には精通。
新事業など情報戦略のセミナー講師、パソコン講師の経験豊富。
山口県出身 神戸市在住 昭和42年生まれ 趣味は音楽
セミナー依頼・HP作成依頼
TEL:078-762-8874
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http://www.fitin-color.jp